紀伊風土記の丘 春期特別展2006

特別展『熊野・山に生きる知恵』  


小学生向け特別展図録『熊野・山に生きる知恵』 副読本

  


内  容

@熊野の民俗(山の生活文化)を紹介

熊野の山々は、温暖で降水量が多く、広大な天然林が広がり、豊富な山の資源を最大限に利用する『山に生きる知恵』が育まれてきました。そこには「森の資源を守りながら使う」という考え方が見えてきます。しかし、明治以降、開発や造林によって天然林が失われ、人々の多くは仕事を求めて平地に移住して過疎となりました。また、生活様式の変化とともに、森林資源を活かすくらしと技術は失われていきました。

美しい棚田と全国的に稀な天水田の技術、日本最高級とされた熊野蜜、熊野式林業と独特の道具、山野草の利用、山のモノ作り、山ノ神信仰など、特徴ある熊野の豊かな民俗はほとんど知られていません。

 展示構成

1、山で米をつくる技 棚田の技術(傾斜地利用の田)   *天水田(水路のない田)の技術
2、森のめぐみと知恵 *狩猟と皮利用   *養蜂(熊野蜜)   *採集(蔓利用の技術・採集による食料・染料・民間薬)  *紀州備長炭
3、木を育て、木を切る *江戸時代以来の熊野式林業   *近代林業の展開   *独特の道具(紀州刃広斧)
3、川魚のとり方 *川漁 (釣り漁・突き漁・簗(やな)漁・筌(うけ)漁・網(あみ)漁・漁火漁・しびれ漁)
4、山のモノづくり *皆地傘    *請川ワッパ   *和紙(音無紙)
5、山の村と町のつながり *川船による物資輸送   *筏による木材輸送   *馬力輸送
6、山へのおそれと祭り 山ノ神信仰   *山の年中行事   *山の民話と妖怪

期  間:平成18年4月22日(土)〜6月18日(日)

休 館 日:毎週月曜日(月曜祝日の場合、次の平日休館)

入 館 料:一般350円(290円)  大学生210円(160円) ( )は20名以上の団体

       小中高校生・学校団体・65歳以上・障害者手帳をお持ちの方・県内留学生と就学生の方は無料


特別展キャラクター 「山の神」